9 and the numbersのメンバーたちの芸名は数字だ。9はボーカルのソン･ジェギョン、0はギター担当のユ･ジョンモク、4はベース担当のクルボソッ、3はドラムのユ･ビョンドクだ。ソン･ジェギョンはもし韓国のインディーズ史が教科書に載るとしたら名前が出るであろう人物だ。ソウル大学史学科を卒業した彼は代表的なインディーレーベル会社ブンガブンガレコードの初期設立者の一人だ。

9 and the numbersの活動が9周年を迎えた今年、バンドで作詞、作曲、ボーカルを引き受けてきたソン･ジェギョンが今回は自身初となるソロアルバムを発売した。

彼は、『初めはバンドの中での自分のアイデンティティーがかなり強かったです。時間が経つにつれて自分のくだらない話をバンドという組織を通して伝えることが申し訳なく感じてきました。そのため、3rdフルアルバム「Solitude and Solidarity」では個人的な考えを排除したのですが、そうしてみるとまた自分一人だけの話をしたくなりました。バンドに私の個人な欲望を押し付ける必要がなかったので、はるかに気が楽でしたね』と語った。

今回のソロアルバムにはタイトル曲「手相」などの10曲が収録されている。「文学少年」、「通勤バス」、「防空壕」、「小さな心」は過去に出したソロシングル曲をアレンジして収録し、残りの6曲は今回初めて発表された新曲となっている。忘れられていくもの、弱いことへの愛情がアルバム全体に共通している。