男子高校の期間限定教師のヒョジュ(キム･ハヌル)。

次は自分の番である正規教員の座を、ある日突然入ってきた理事長の娘ヘヨン(ユ･イニョン)に奪われ、深い劣等感と怒りを感じる。弱点をつかんだヒョジュはヘヨンを精神的に追い詰め、ヘヨンの恋人であるジェハに意図的に近づいていく。

「女教師」は2人の女教師が繰り広げる感情のもつれを通して、嫉妬と劣等感という感情の奥底を見せてくれる。

2人の女教師の間をさまよう高校生ジェハ役は、イ･ウォングンが務めた。舞踊志望生のジェハは少年のようでありながら性的な魅力を漂わせ、2人の女性の愛を同時に受ける。2人の女性が繰り広げる戦いの犠牲のようにも見えるが“僕が先生の恋人になりましょうか？”と教師を弄ぶような学生でもある。

3人の感情に寄り添い静かに進行する映画は、後半になればなるほどどんでん返しのあるスリラーに変貌していく。

キム監督は『階級問題は日常生活の中でも存在する。このような問題に立ち向かう平凡な人々のストーリーを見せたかった。』とし、『階級問題がひどい所とそのような問題を最も多く感じる人は誰かを考えたときに女教師が思い浮かんだ』と語った。